ハイクリーン(パワークリーン)の平均重量は?初心者~上級者ごと重量設定の目安もまとめ

全身を使った瞬発的なパワー発揮を鍛えるための筋トレ種目であるハイクリーン(パワークリーン)について、

  • (1回挙げられる)最大重量の平均
  • 平均的な初心者がトレーニングで用いる重量設定の目安
  • トレーニングレベルを判断するための早見表

をまとめます。

ハイクリーン(パワークリーン)とは?

全身を用いたフリーウエイト種目

ハイクリーンは爆発的なパワー発揮を養うためのトレーニングです。
 
股関節の伸展をはじめとして瞬発的に力を発揮する能力を求めて、多くのアスリートに取り入れられています。
 
一方、瞬間的にバーベルの引き上げ~キャッチという複雑な動きをこなす必要があるためとても習得難易度の高い種目としても知られています。

宅(タク)

全身を連動させつつバーベルを引き上げる、バーベルをキャッチするという複雑な動きを瞬時に行うのは大変!
ハイクリーンの別名
パワークリーンとよばれることもあります

ハイクリーンの効果

ハイクリーンで行う重いウエイトを瞬時に持ち上げる動作は、筋パワーの向上に効果があります。
より具体的には、

  • スプリント(短距離走)力
  • 垂直方向へのジャンプ力

といったスポーツの基礎となる力の底上げに効果がある他、レスリングをはじめとする全身での押し合いを伴う競技の補強としても用いられることもあります。

クリーンとハイクリーンの違い

ハイクリーンは、正式なクリーンに比べて高い位置で行うクリーンです。

具体的には、(バーベルをキャッチした後の)しゃがみ込みが浅く、多くの場合はクォータースクワット程度が目安とされます。

一方、ウエイトリフティングの種目のクリーン&ジャークで行われる、正式なクリーンでは、地面と太ももが平行よりも深くしゃがみ込む必要があります。

宅(タク)

しっかりしゃがみ込むことが競技ルール上のフォーム規定となっています

ハイクリーンの平均重量は?

一般にハイクリーンの平均重量が指すのは、その重量で1回だけハイクリーンをこなせる重量の平均であることが多いです。

宅(タク)

例えば、10回こなす場合に扱う重量の平均ではないことに注意!
この値は、専門的には最大筋力(1RM)といわれます。まずは、最大筋力(1RM)の平均重量を見てみましょう。

ハイクリーンの平均重量:最大筋力(1RM)

平均的な男性の1RM平均重量

成人男性がハイクリーンで1回挙上できる平均重量は29.5kgです。

これは、Starting Strengthというウエイトトレーニングの代表的な教本における5段階のレベル1(Cat.1)に相当するクリーンの重量であり、ハイクリーンの平均重量ではありません。
 
ただし、ハイクリーンを行う人が非常に限られるため大半が上記レベル1に相当することから、平均重量として扱っても問題ないといえます。

MEMO
ジムに通う人が人口の3%であることから考えると、多く見積もってもハイクリーンを行う人は人口の1%未満で平均重量にほぼ影響を及ぼしません
MEMO
上記の通りハイクリーンは行える人がそもそも少ないため、トレーニング経験を問わない一般的な人を対象とした平均重量を扱う調査は今後を含めてなされないでしょう
注意
厳密にはStarting Strengthではハイクリーンではなくクリーンの重量を記載しています

体重別のハイクリーン1RM平均重量

体格によってハイクリーンで扱える重量も多少変わってきます。そこで、体重別のハイクリーンの平均重量を確認してみましょう。

体重男性女性
44kg15kg
47.6kg15.9kg
51.7kg46.7kg17.2kg
55.8kg50.8kg18.1kg
59.9kg54.9kg19.5kg
67.1kg61.2kg21.3kg
74.8kg66.7kg22.7kg
82.1kg71.7kg24.5kg
89.8kg75.7kg26.3kg
99.8kg79.8kg27.7kg
109.8kg83kg27.7kg
124.7kg85.3kg27.7kg
144.7kg87.1kg27.7kg
145.1kg88.9kg27.7kg

この表からハイクリーンの平均重量(体重比)は、

  • 男性であれば自体重の半分程度
  • 女性であれば自体重の1/3前後

が目安になることが分かります。

MEMO
上記表ではStarting StrengthのCat.1の重量を平均重量として記載しています
MEMO
体重が5kg刻み等の分かりやすい値になっていないのは、引用元がポンド標記となっているためです

ハイクリーンの平均重量:メニューで扱う重量

ハイクリーンでトレーニングを行う場合、どの程度の重量を使うのがよいのでしょうか。
ここからは普段のトレーニングでハイクリーンを行う際に目安となる重量を見てみましょう。

トレーニング目的筋肥大トレーニング最大筋力(神経系)トレーニング
こなす回数10~12回9回8回7回6回5回4回3回2回
初心者(Cat.1)22.1kg22.7kg23.6kg24.5kg25.1kg25.7kg26.6kg27.4kg28kg
参考:Cat.241.2kg42.3kg43.9kg45.6kg46.7kg47.8kg49.4kg51.1kg52.2kg

1つの目安として、ハイクリーンをはじめて行う場合20kg × 10回程度から始めてみることをおすすめします。

宅(タク)

20kgはジムにおいてあるバーベルシャフト”だけ”の重さです!
MEMO

の内容をもとに作成しました

MEMO
Cat.2はStarting Strengthが提示する5段階のレベル上Cat.1の次にあたる段階です

初心者~上級者別 ハイクリーン目標重量

トレーニングを長く続ける程、より重いウエイトを扱いハイクリーンをこなせるようになってきます。
 
そこで現在ハイクリーンで扱えるウエイト重量から、自身の実力がどのレベルに相当するのか確認してみましょう。

注意
重量はSTRENGTH LEVELというサイトから引用しており、前述の通り信憑性は高くありません。参考程度にすることをおすすめします

下記フォームに1回だけあげられるハイクリーンの最大重量を入力するとあなたの実力を判定します。

性別
  
体重(kg)1RM重量(kg)


男性のハイクリーンの目標重量

体重未経験(Beginner)初級者(Novice)中級者(Intermediate)上級者(Advanced)一流(Elite)
50kg28kg42kg60kg81kg104kg
55kg32kg47kg66kg88kg112kg
60kg36kg52kg71kg94kg119kg
65kg40kg56kg77kg101kg126kg
70kg43kg61kg82kg107kg133kg
75kg47kg65kg87kg112kg139kg
80kg50kg69kg92kg118kg145kg
85kg54kg73kg96kg123kg151kg
90kg57kg77kg101kg128kg157kg
95kg60kg81kg105kg133kg162kg
100kg64kg84kg109kg137kg167kg
105kg67kg88kg113kg142kg172kg
110kg70kg91kg117kg146kg177kg
115kg73kg95kg121kg151kg182kg
120kg76kg98kg125kg155kg186kg
125kg78kg101kg128kg159kg191kg
130kg81kg104kg132kg163kg195kg
135kg84kg107kg135kg166kg199kg
140kg86kg110kg139kg170kg203kg

女性のハイクリーンの目標重量

体重未経験(Beginner)初級者(Novice)中級者(Intermediate)上級者(Advanced)一流(Elite)
40kg19kg28kg40kg54kg70kg
45kg21kg31kg43kg58kg74kg
50kg23kg33kg46kg61kg78kg
55kg25kg35kg49kg64kg81kg
60kg26kg38kg51kg67kg85kg
65kg28kg40kg54kg70kg88kg
70kg30kg42kg56kg73kg91kg
75kg31kg43kg58kg75kg93kg
80kg33kg45kg60kg77kg96kg
85kg34kg47kg62kg80kg98kg
90kg36kg49kg64kg82kg101kg
95kg37kg50kg66kg84kg103kg
100kg38kg52kg68kg86kg105kg
105kg40kg53kg69kg88kg107kg
110kg41kg55kg71kg89kg109kg
115kg42kg56kg72kg91kg111kg
120kg43kg57kg74kg93kg113kg

ハイクリーンの平均重量まとめ

  • ハイクリーンの1度だけ挙げられる平均重量は33.1kg
  • 初心者が10回1セットのハイクリーンを行う場合の目安重量は約20kg