パワーテックのハーフラックを3年利用した詳細レビュー

家庭用ラックの売れ筋として名高いハーフラック、

『パワーテック(POWERTEC) ハーフラックWRシリーズ』

この記事では、3年間「WR-HR16」を使い倒してきた経験をもとに、

  • パワーテックのハーフラックの特徴
  • 使った感想(良い面・悪い面とその改善方法)

を丁寧にまとめます。

パワーラックの選び方については以下の記事にまとめました。
パワーラックのサイズ/値段/耐重量を比較&選ぶ上での注意点まとめ

宅(タク)

決して安い買い物ではなかったので正直かなり迷いました。が、今となっては買って本当によかったなと思っています

POWERTEC(パワーテック) ハーフラックとは?

パワーテックのハーフラックは家庭向けの高級ハーフラック。

  • 業務用と遜色ないレベルの450kgという耐重量
  • ビビッドな黄色のデザイン

で知られていて、家庭向けのハーフラックではかなりの売れ筋になっています。

一方、コンパクトさの反面、短いセーフティーが弱点であることも知られています。

ハーフラックとは?

ハーフラックは、主要なウエイトトレーニング種目であるビッグ3(ベンチプレス・スクワット・デッドリフト)を行うための筋トレ器具が。

同じくビッグ3を行うためのパワーラックに比べてコンパクトなことが特徴です。

宅(タク)

パワーラックとハーフラックの比較は「パワーラック・ハーフラックの違いとは?筋トレ用ラックの種類と違いまとめ」にまとめました!

POWERTEC(パワーテック)とは?

パワーテックはアメリカの筋トレ器具メーカー。家庭用としてはトップクラスの高クオリティ器具を展開していて、ユーティリティベンチやラットプルなど拡張性が高い製品が多いことも特徴です。

Powertec is the pioneer and leader in innovative strength equipment. Headquartered in southern California, and with operations in the United States, Europe and Asia, Powertec continues to design and produce a full line of innovative strength equipment for home and light commercial use.(パワーテック社HP)

パワーテックはトレーニング器具の先進的なリーディングカンパニーです。カリフォルニアの西部に本拠地を据え、アメリカ・ヨーロッパ・アジアで展開。家庭や半業務用向けの新しいトレーニング器具のデザイン開発を続けています。

POWERTECハーフラックの良い点/悪い点

メリット&デメリットまとめ

良い点
  • 必要十分な機能&拡張性
  • コンパクトなサイズ感
  • 製品ブランド価値が高い
  • 使いやすいウエイトホルダー
いまいちな点
  • セーフティーバーが短い
  • 使いづらいウエイトストレージ

宅(タク)

ちなみに私は、色々な筋トレラックと比較した結果、機能面・サイズ・ブランド価値の3点が優れていると考えてパワーテックを選びました!

4つのメリット詳細

メリット①:必要十分な機能&拡張性

ハーフラックの中にはチンニングスタンドが付いておらず、懸垂ができないものがあります。また、バーベル受けの形状が不完全で安心してスクワットができないものもあります。

パワーテックの場合こういった機能面の不足がないこと、オプションパーツが豊富で後から機能拡張がしやすいのも魅力的に感じました。

オプションパーツ

  • ラットプルダウン
  • ユーティリティベンチ(レッグカール)
  • ディップス

メリット②:コンパクトなサイズ感

  • 横幅:ハーフラックを置く場合、安全のためラックとベンチセーフティを組み合わせて使うのが基本になるかと思います。そうすると、横幅はバーベルシャフトとセイフティーバーのサイズによるものなので、どのラックを選んでも大差がなくなります
  • 奥行:必要にな奥行きは選ぶラックによってまちまちなのですが、パワーテック(POWERTEC)のものは91cmと最もコンパクトでした

メリット③:製品ブランド価値が高い

  • トレーニング器具の最大手、FitnessShopに何店舗か通い聞いたところ”一番売れているのがこれだ”といわれたこと
  • ネットのハーフフラックの口コミを見ていて圧倒的に件数が多かったこと

からパワーテックのハーフラックは売れ筋だと判断。また、メルカリなどでの流通価格が他のハーフラックよりも高かったため、値段こそ高いものの高く手放せそうだと思いました。

宅(タク)

単純に売れ筋である安心感も購入を後押ししていたかもしれません

メリット④:ウエイトホルダーの使いやすさ

ハーフラックの別名はスクワットラック。その名の通りスクワットをするのに向いたラックです。しかし、中にはスクワットに全く向いてないラックもあるので注意です。

ラックにバーベルを戻す場合、通常「後ろに下がってポールに当てる⇒ポールに沿うようにバーベルを下げてラックに戻す」という流れになります。

ただ、この使い方ができないラックがあるのです。例えば以下のハーフラック。ラックの一番上がバーベル受けになっていて、図の赤丸の箇所に上手くバーベルを合わせて戻す必要があります。

GronG ハーフラック

うまく乗せられないとバーベル落下につながるため大変危険。絶対に避けるべきハーフラックです。

2つのデメリット詳細と対策

デメリット①:セーフティーバーが短い

純正のセーフティーバーは19cmほどと心もとなさがあります。私の使った感覚では、備え付けのセイフティーバーでもスクワットをする分にはほどんど不安なし。ベンチプレスをする際に結構心もとないかな、という印象でした。

ただこの問題、IROTEC社のワイドセーフティーを使うことでカバーできます

▼いろいろ調べたのですがIROTECのワイドセーフティはバーベル受け部分が50cmあってセイフティーバーの中で最長でした

MEMO
ちなみにワイドセーフティを追加すると、

  • 備え付けのバーベル受け:スクワットのセット時に利用
  • 備え付けのセイフティーバー:ベンチプレスのセット時に利用
  • 追加したベンチセーフティ:つぶれた時用のセーフティとして利用

スクワットのセットポジション、ベンチプレスのセットポジション、つぶれたときの高さが全てカバーできるのでものすごく捗ります。

デメリット②:使いづらいウエイトストレージ

パワーテックのハーフラックはウエイトスタックがラックの奥側についています。なので、壁際にラックを置くと、スタックが壁際になってしまい重りを付けづらくなります。

宅(タク)

壁にラックをピタッとつけると2.5kg程度の重りしか入れることができません…

しかしこの問題、オプションのウエイトストレージホーンを装着すれば解決します。図のようにラックの内側に向けて装着することで省スペースも実現できるので結果としてよかったと感じています。

始めはラックの内側にプレートを付けると

  • スクワットをするときに邪魔になるのでは?
  • ベンチに干渉するのでは?

と不安でしたが、問題なかったです。

POWERTECハーフラックの実利用レビュー

ビッグ3の使い勝手

ベンチプレス

ベンチプレスの使い心地は完璧。私は元から備わっているセーフティーバーをセットポジション用に使っています。

そして、IROTECのワイドセーフティーバーを脇においているので、つぶれたときの心配も全く問題なしです。

ラックアップするとこんな感じ。画像だと少し窮屈に見えますが、実際のところは狭さが気になったことはありませんでした。

スクワット

スクワットは、私がラックの購入を決めた大本命のトレーニング種目です。

IROTECのセーフティをラックのサイドに追加してスクワットをしていました。セーフティの短さが最大の弱点として挙げられるパワーテック(POWERTEC)のハーフラックですが、このセーフティの導入で安心してスクワットで追い込むことができるようになりました。

  • ベンチセーフティの高さが56〜88cmまで調整可能なのでフルスクワットからハーフスクワットまで対応可能。
  • バーベル受けの長さが50cmとワイド設計で安心
MEMO
色々とハーフラックを見てきましたが、私の調べた限りハーフラックに備え付けのセーフティは最大でも40cm。ベンチセーフティを導入した方が安心感があります

デッドリフト

デッドリフトはラックの手前の空間を使って行うので、正確にはラックを使っての種目ではありませんが取り入れたい人も多いと思うので書いておきます。

結論から言って、高重量のデッドリフトをホームジムで行うのは難しいです。

理由は、相当ゆっくりと床に降ろさないと振動や音が避けられないからです。

私は、

  • プレートの真下あたりにタオルを10枚ほど重ねて防音に使う
  • 10~15レップほどの制御可能な重さで追い込む

という工夫を凝らして取り組んでいましたが、満足のいくトレーニングができたか、といわれると微妙なところです。

懸垂の使い勝手

ジムにあるパワーラックに比べると少しバーの位置は低いですが、身長が約180cmの私でも、特に不自由なく懸垂ができました。

グリップも堅いゴムでコーティングされていて非常に握りやすいです。

宅(タク)

ちなみに私はフラットベンチを移動するのが面倒で、足を曲げてやっていました

ハンギング種目の使い勝手

ラック導入当初はあまり意識していなかったのですが、チンニングバーにぶら下がって行う腹筋種目(例えばハンギングニーレイズなどの種目)ができるのも大きなメリットでした。

体幹のインナーマッスルを鍛えるための種目、言い換えると、強く動ける体幹を養える種目でアスリートには必須の補強種目なんです。

ただ、ラックでやるのはスクワットやデッドリフト、みたいな雰囲気が漂っていて、ジムだと中々人の目が気になって時間がとりづらいんですよね。

たっぷり時間をかけて追い込めるようになったことで、ずいぶん体幹を鍛えられました。

POWERTECハーフラックのまとめ

POWERTECハーフラックのFAQ

型番の違い(WB-HR11~18)による機能の差は?

パワーテック(POWERTEC)のハーフラックにはWB-HR11~18といくつか種類があります。

最新のWB-HR18と私の利用していたWB-HR16との差分は

  • Jフックが金属製⇒プラスチック製に変更(音がしづらい)
  • セーフティーバーが長くなった(安全)
  • ウエイトストレージがスタンダードの口径に(賛否あり※)

といった点。全体的には進化していて値段も変わらないので新型の方がオススメです。

※若干グラつきますがオリンピックプレートも装着可能に変更となっています

なお、大部分は変わらないため、WB-HR18購入にあたっても本レビューは参考になるかと思います。

そもそもハーフラックは必要?

バーベルスクワットをしたいのであれば、ハーフラックは必須。そうでなければ用途次第です。

ベンチプレスや懸垂だけならラックではなくもう少しコンパクトな器具で実現できます。ただ、高重量を扱うスクワットはラックがないとどうしようもありません

私には、社会人でも続けていたスポーツでパフォーマンスを維持するため、バーベルスクワットが必須でした。また、仕事であまり時間が取れない中、短い時間で高い質のトレーニングをするためにもバーベルを使ったトレーニングは絶対いいはず。そう思ってラックの購入を決めました。

そういった意味で、社会人でスポーツを続けるアスリートには間違いなくおすすめできます。逆に、モテるためにいい体を目指している人にはラックはオーバースペックです。

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適合するバーベルシャフトの長さは?

短めのバーベルを購入するとラックに突っかかって使えません。パワーテックのハーフラックの場合には、内側サイズ1300mm以上のものにしましょう。

推奨はオリンピックバー220cmです。特に、80kg以上の重さでベンチプレスをするなら手首の怪我を防ぐ観点からもオリンピックバーが望ましいです。

オリンピックバーのメリット
  • ウエイトプレートが回転するため、ベンチプレス時に手首への負担が少ない
  • バーそのものの長さがあるため、挙上時にバランスを取りやすい

床材は必要?

100円ショップで売っているマットでも構わないので、ラックの下に敷いておいた方がよいです。

床材を敷く理由は大きく

  • 床を傷つけない
  • トレーニングをしやすくするための滑り止め(シューズで代替可)
  • 防音性を高める(環境次第では問題なし)

の3つ。ラックやプレートは重さがあるので気を抜くとフローリングが傷つきます。結構テンションが落ちるので、お金を惜しまずに購入することをおすすめします。

置くのに必要な空間のサイズは?

高さについては、一般的な家庭の高さなら入ります。奥行きは1.3mほどあるのが望ましいです。

ラック本体の奥行きは91cmですが、ベンチプレス台を合わせて使うことで実際の利用スペースはこの程度になります。

POWERTECハーフラックをおさらい

  • パワーテックのハーフラックは名の通ったパワーラック
  • ビッグ3と懸垂をしっかりできて耐久性にも問題なし
  • しっかりトレーニングを積みたいならセーフティバーの追加は必須

宅(タク)

ジムに行く時間がない忙しい人でもがっつり体が鍛えれられるのでラックは本当におすすめですよ!

POWERTECハーフラックの商品スペック

本体サイズ:幅127cm×奥行91cm×高208cm
ハーフラックを家に入れた場合の間取りイメージは「【畳数別】ホームジムのレイアウト図解【間取り】」をご確認ください。
【畳数別】ホームジムのレイアウト図解【間取り】